ソフトウェア開発プロセスのオーダー

アジャイル開発プロセスの中に,「まず,実際に動作する簡単なサンプルを開発して顧客に見せ,顧客からのフィードバックを受けてさらに開発を進めることを繰り返す」手法がある.実際,顧客自身が自分が欲しいソフトウェアの要件をはっきりとは認識していないことが多いので,開発プロセスの最初で完全に要件を分析しなければならないウォーターフォールモデルよりはうまくいくだろうと私も思う.
で,実際にこの手法を開発プロセスに取り入れてみたらいったいどうなるのだろう?特に思うのが,顧客のフィードバックがボトルネックにならないだろうか?ということ.まず,サンプルの開発において,開発者のサボりには制限が加わる.なぜなら,開発者がサボると納期が遅れて顧客に怒られるからである.しかし,顧客のサボりに制限は加わるだろうか?仮に顧客がフィードバックをサボっても,納期が遅れたり開発費が増えたり間接的には顧客のデメリットになるが,直接的には納期の遅れが顧客のフィードバックの遅れによるものだと分からない.
また,この手のソフトウェア開発プロセスは,納期などが開発するソフトウェアの規模に対してどの程度のオーダーになるか,などは議論されているのだろうか?例えば,「開発するソフトウェアの規模が n 倍になると,フィードバックの繰り返し回数が m 倍になるから,納期は l 倍」なんて感じに.